
はじめに
今年もバレンタインの時期がやって来ました。バレンタインと言えばチョコレート。
今日はコーヒーとチョコレートについて語ってみようと思います。 私の趣味はお菓子とパン作り。ショコラを作るのもその中の趣味の一環です。 毎年、バレンタインの時期になるとチョコレートを作ります。これは私の中でのイベントです。もはや風物詩と言えるでしょう。
‐チョコレート作り-


夏にチョコレートは難しい。今の時期しか作れないお菓子なのです。 特に近年、力を入れているのがボンボンショコラ。フランス語で"一口サイズのチョコレート"という意味があります。
ハートやカボス、色んな型にチョコレートを流し、中にガナッシュを詰めて、外すといった「型抜きボンボンショコラ」を作っていきます。
口に入れた時の温度や食感、口溶けをイメージしながら、ガナッシュやパートドフリュイを詰め込んでいきます。
チョコレートには、外せない"テンパリング"という工程があります。 これがまた難しい。作業部屋の温度や湿度、チョコレートの温度調整によって、仕上がりの滑らかさや見た目の美しさが決まります。
-コーヒーとチョコレート美味しさの秘訣-

少し話が逸れますが、好きな曲があります。
シンガーソングライターのなおポップさんがほの香の為に書き下ろしてくれた、コーヒーとほの香をテーマにしたイメージソング「たった1杯のコーヒーで」より、"ゆずれない豆とお湯の温度"という歌詞があります。
そのフレーズを思い出し、私の中でチョコレートのテンパリングと勝手にリンクしていて、チョコもコーヒーも譲れないポイントがあるのだと繋がりを感じています。
コーヒーもチョコレートも、美味しさの決め手がちゃんとあるのです。 これらの工程を行っている時、思い浮かぶのは食べている人の顔です。
-コーヒーとチョコレート、それぞれの想いを乗せて-

私はこの会社に入社してから、スタッフにこの趣味のチョコレートを食べてもらうと(勝手に)決めて毎年渡しています。
1年間の感謝の気持ちと、今年もよろしくお願いします、今年も皆んなで頑張ろう、やるぞ!という気持ちを込めて作ります。
その時間がとても好きです。 そんな時、横にあるのはやはりコーヒーです。チョコレートとコーヒー。これは最強の組み合わせではないのだろうか。
HONOKA COFFEEの深煎りのコーヒーにどんなフレーバーが合うだろう?と想像しながら作るのはとても楽しいものです。 完成された1軍のショコラは綺麗に包装して感謝を伝えたい皆んなへ。
私は"端っこ"の形の崩れたチョコたちと、チョコだらけになった自分へコーヒーを淹れてひっそりと楽しみます。この時間がまさに至福の時です。
香り高いコーヒーが、甘いチョコレートの魅力を最大限に引き出してくれます。 一息休憩を入れたところで、チョコレートが完成しました。 いざお披露目の前に、私より先にパティシエの門を叩いた妹へ。味を見てもらいます。
「まぁまぁじゃん。」と言われれば合格。彼女は辛口ですが、私が調子に乗らない抑止力として必要不可欠な存在。来年へのモチベーションに繋がります。
淹れたてのコーヒーを一口、口に入れた時の特別な香り。その後に来る苦味や酸味…甘み。その一杯と、一粒のスペシャルなチョコレート。そんな特別な時間を、このバレンタインの時期に、皆さんそれぞれ大切な人と過ごせていますように…。
そんな事を想像しながら、私は今日もお菓子を作ります。